「盃の殿様」 三遊亭圓生(6)

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前回の「将棋の殿様」につづき、今回は殿様つながりで「盃の殿様」を選びました。
演ずるは六代目三遊亭圓生師匠です。

今回のお殿様は気鬱症でありながらも、なかなか色艶のある殿様です。
家臣360名超揃って、吉原に冷やかしに出掛けるなど、豪快ぶりも並大抵ではありません。

そして、花魁との遠距離恋愛が何とも粋です。

「将棋の殿様」 柳家小さん(5)

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先代の小さん師匠の話題で、当時ある若手の弟子が「よし、稽古をつけてやる」と師匠に言われたら、剣道の稽古の相手をさせられたという話を聞きました。

この場合、確かに師匠の方が強いのでしょうが、何かの弾みでも弟子が師匠に打ち込むことはできないでしょう。
というわけで、そんな設定にピッタリの噺です。
「将棋の殿様」という演目で、残念ながら、私は他の師匠でも高座での口演は聴いたことがありません。 確認してみたら、柳家小里ん師匠の口演をとある落語会の楽屋で聴いていました。

とある将棋の好きなお殿様、けど全く強くなく、むしろヘボ将棋。
家臣たちを相手に、駒を取ろうなら、「無礼者!」と一喝し、ルールなんてあったものではない。
しかも、負けたら鉄扇で頭を叩かれるとあって、家臣コブだらけの状況に....。

音源CDは、「コロムビア創立100周年記念!落語決定盤 五代目柳家小さん ベスト」より

「そば清」 金原亭馬生(10)

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上野・鈴本演芸場のそばに、先代(十代目)の馬生師匠がよく通っていたという、蕎麦屋さんがあって、以前若手噺家二人に連れて行ってもらったことがあります。

当代馬生師匠の話によると、先代は蕎麦を注文するものの、あまり食べることなく、お酒を飲んでいたそうで、弟子たちが師匠の分の蕎麦を食べることがしばしばだったそうです。

前述の蕎麦屋でもそんな感じだったのかと思って、軽く日本酒も飲みながら、少々蕎麦も食べました。
「天抜き」という耳慣れない注文もしてくれました。
「天ぬき」とは、天ぷら蕎麦の蕎麦抜きです。「天抜き」だからと、天ぷらを抜いたら単なる、かけです。
「天抜き」が通じるところ、通じないところがありますが、メニューには載っていません。
蕎麦がなくても、天ぷら蕎麦と同じ値段というのが、普通だと聞きました。

さてお会計、3人で少々の日本酒を飲んで、1万円オーバーでした。
お蕎麦屋さんで、1万円オーバー。
東京の蕎麦屋は怖いです。

さてさて、そういうくだりで、本日の演目は「そば清」です。
十代目金原亭馬生師匠に語ってもらいます。

取り上げるCD音源は、ここのところ他の演目でも取り上げているシリーズで、「コロムビア創立100周年記念!落語決定盤 十代目金原亭馬生 ベスト」です。
2枚組のCDに収録されている演目は、
 1. あくび指南(あくびしなん)(1975年6月2日 たいめい軒)
 2. そば清(そばせい)【昭和55年10月18日 上野本牧亭】
 3. 目黒のさんま(1975/5/27 本牧亭)
 4. 笠碁(かさご)(1974/2/16 紀伊國屋ホール)
 5. 幾代餅(1980.2.18本牧亭)
です。

出囃子が中の舞ですから、トリ席での演目だったようです。
軽いタッチで、蕎麦を手繰っている感じが音からだけでも伝わってきます。

最近では、孫弟子の馬玉師匠(元・馬吉)がやる「そば清」で、「とろろ蕎麦」を啜るところという微妙な、なかなか笑える演出があります。

「火焔太鼓」 古今亭志ん生(5)

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五代目 古今亭志ん生師匠、「火焔太鼓」をいきましょう。

この「火焔太鼓」の音源は数パターン出回っています。
サゲの「オジャンになるから」が、めでたい時には使えないからと、「太鼓でドンドン儲かる」というサゲパターンもあります。

今回取り上げる音源は、「コロムビア創立100周年記念!最強の名人落語集!!」シリーズの「五代目古今亭志ん生 ベスト」です。
2枚組のなかなかお得なパッケージです。
収録されている演目は、
・火焔太鼓
・たいこ腹
・粗忽長屋
・替り目
・三枚起請
・宿屋の富

かつてこの演目は、志ん生師匠だけがやり、やがて志ん朝師匠に受け継がれる形で、当時は他の人が演じることがなかったそうです。
今では他の一門でも、二ツ目でも演じるネタになっているのはご承知の通り。

改めて、志ん生師匠を聴く上で大事なことは、師匠自ら、「噺とは洒落が固まったもので」と言うように、細かな笑い(=クスグリ)を非常に大事にしていて、聴衆はそれをこぼさぬように拾っていく姿勢であることに気が付きます。ふら、っていうやつですね。

最近、落語に限らず、「社長シリーズ」の映画(特に、三木のり平)やクレージーキャッツの映画のクスグリみたいなシーンが妙に面白く感じています。

このジャケットのイラストが妙にかわいいですよね。

「茶の湯」 三遊亭金馬(3)

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週末にTSUTAYAに行って、大量に落語CDをレンタルしてきました。
それぞれに聴いて、「これだ!」という噺を紹介していきます。

というわけで、このサイトでは初めての紹介ですが、三代目 三遊亭金馬師匠です。
先代の師匠です。

これまでも幾つか師匠の音源を聴いていますが、私としては小僧さんとのやりとりが面白い師匠だなあ、という印象があり、今回はその印象にピッタリの「茶の湯」です。
ご隠居と定吉のやりとりでの声色の使い分け、実に見事です。
ちょっと生意気な感じの定吉の姿が目に浮かびます。

今回取り上げた音源は、「コロムビア創立100周年記念!最強の名人落語集!!」シリーズの「三代目三遊亭金馬 ベスト」です。
2枚組のなかなかお得なパッケージです。
ただ、金馬師匠の分は音源が古いので、ちょっと聞きづらいところがあります。
今となっては、デジタル処理でうまくできそうな気もするのですが、どうでしょうか?。

収録されている演目は、
・居酒屋
・たがや
・花見の仇討
・茶の湯
・小言念仏
・藪入り
です。

「ざるや」 金原亭馬生(10)

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春ですね。
4月1日ですから、演技の良い噺ということで、先代の馬生師匠に登場願い、「ざるや」です。
アゲアゲのめでたい噺です。
結構短めの噺だと思いますが、出囃子が「中の舞」で、最後に「追い出し」の音がしていますから、トリ席で掛けたものですね。
収録時間は、19分少々。

新真打の馬玉(ばぎょく、元馬吉)師匠が先日、テレビの放送分でこの噺を掛けていました。
その後のインタビューでも答えていましたが、本人も大師匠のこのネタは意識している様で、雰囲気がとても似ていました。

「下谷と言わずに上野」、「ウエダノボル」なんて、目出度い、上げ調子の言葉が続きます。

今回取り上げた音源のCDは、「十代目金原亭馬生十八番名演集」シリーズの10枚目です。
このCDは前の9枚目から続く、「お富与三郎」の後半部分がメインで収録され、それに加えての「ざるや」です。

「お富与三郎」については、通しでいずれ、また別の機会に。